二世帯住宅にする?増築の可能性があるならツーバイフォーはさける
2020年01月21日機能性に優れた木造住宅に住みたい、そんな人から人気を集めているのがツーバイフォーです。ツーバイフォーの特徴は、六面体構造によって優れた耐震性と頑強さを実現している点にあります。気密性や防音性、そして断熱性に優れており、台風にも強いのが魅力です。
様々な魅力があるツーバイフォーですが、後から間取りを変更するのが難しい、という側面も持っています。特殊な工法によって頑強さを実現しているため、一般的な木造住宅よりも間取りの自由度が低く、増築や改築が難しいとされているのです。
一軒家を建てる際、後から増築をして二世帯住宅にしたい、と考える方もいるでしょう。新築のうちは子世帯のみで暮らし、親が年を取ったら自宅を増築して二世帯住宅にする、といった形です。リフォームを考慮に入れておけば、その時その時のライフステージに合った住まいを実現することができます。
ツーバイフォーは、梁や柱に頼らず面で建物を支える、という工法です。面で支えるからこそ頑強さと高い耐震性を実現できるのですが、梁や柱によって建物を支える工法とは異なり、間取りの自由度が低くなります。耐震性を損なわないよう、耐力壁の配置などに気を配る必要が出てくるのです。
将来二世帯住宅になったらリフォームをして部屋数を増やしたいと考えている場合、壁の撤去や移動などが必要となるでしょう。各世帯のプライバシーや暮らしやすさを重視するなら、間取りは非常に重要です。壁の撤去や移動に制限があると、理想通りのリフォームを行うことはできないかもしれません。
ツーバイフォーであっても、一定の範囲内であれば耐力壁を移動したり、間取りを変更することができます。ツーバイフォーの基本的なルールに照らし合わせ、耐震性能などに問題がない範囲であれば、増築することが可能なのです。ただし壁量計算等を行い、耐力壁の配置なども再検討する必要があるため、施工には時間がかかります。その他の工法よりも、増築にかかる時間や手間が増えてしまう、といった点は覚悟しておくべきかもしれません。
増築や改築が不可能というわけではありませんが、将来リフォームをする予定があるのなら、より増改築に適した工法を選んだほうが安心だといえます。子供が独り立ちしたり、親と一緒に住むことになるなど、家族の暮らしには様々な変化が伴うものです。将来的にリフォームやリノベーションを検討しているのなら、増改築しやすいかどうか、という点から家作りを考えていくことも大切でしょう。